
現場で色合わせをしてみた😎
最近、あまり見かけなくなった現場での色合わせ
最近の塗装現場では、昔に比べてあまり見かけなくなった「現場での色合わせ」。
塗料を持ち込んで、実際の壁を見ながら色を調整していく作業です。
今回は、工務店さんから「壁に穴が開いてしまったので、補修をお願いしたい」とのご依頼をいただきました。
普段のイワタ塗装は、外壁や屋根などの外回りの塗装が中心です。補修塗装だけの工事は、基本的にはお受けしていません。
ところが今回は……
断れない弱みを握られているという、なんとも複雑な事情がございまして(笑)。
仕方がないので、いえいえ、日頃のお付き合いを大切にするために、補修塗装をさせていただくことになりました😊
さて、どうなりますやら。
まずは、穴の状態を確認します


おおっ!
なかなか大きな穴が開いています😅
何かをぶつけてしまったのでしょうか。
これだけ大きな穴が開いていると、塗料を塗るだけではどうにもなりません。
まずは、穴そのものをきちんと補修してもらう必要があります。
下地補修は工務店さんのお仕事

工務店さんにて、穴埋めと下地の補修をしていただきました。
サイディングの目地模様も再現されています。
この模様があるかないかで、仕上がりの見え方がずいぶん変わります。
平らに補修するだけでは、周囲のサイディングと模様が違ってしまいますからね。
こうした下地の準備をしていただき、補修材がしっかり乾燥したところで、いよいよ私の出番です😎
ここから岩田の仕事です!

補修材が乾燥したとの連絡を受け、現場へ向かいます。
う~ん……💦
なかなか手強そうです(笑)。
ただ、今回はサイディングの目地模様が再現されています。
模様がまったく違う状態よりも、周囲になじませやすそうです。
とはいえ、問題は色。
長年、紫外線や雨風にさらされたサイディングは、新品のときと同じ色ではありません。
経年劣化によって色あせていますし、艶も落ちています。
新品のサイディングと同じ色を塗っても、きれいに補修したつもりが、そこだけ妙に目立ってしまうことがあります。
補修塗装は、ただ色を合わせればいいというものではないんですね。
まずは現在の色を確認

現在のサイディングの色を、日本塗料工業会の色見本帳で確認すると、25-85Bに近い色でした。
ただし、これはあくまで近似色。
実際の壁は経年劣化しており、艶も3分艶程度まで落ちているように見えます。
そこで、手持ちの艶消し塗料と艶のある塗料を少しずつ混ぜて、まずは艶感を調整します。
色だけ合っていても、艶が違えば補修したところが目立ってしまいます。
ここは慎重に……。
う~ん、艶はまぁまぁ。
しかし、色を見ると黒味が強く、黄色が足りない感じです。
よし、次の調整に進みましょう!
色合わせは、少しずつが基本です

艶感を崩さないように、白色とさび色を加えてみます。
ところで、現場での色合わせでは、赤色をそのまま使うことはあまりありません。
赤色は色あせによる変化が目立ちやすいため、今回は「さび色」を使います。
そう、あのさび止め塗料でおなじみの、茶色っぽい色です😎
塗料の色合わせは、単純に見た目の色を近づけるだけではなく、時間が経ったときの色の変化も考えながら調整します。
さて、材料をよく攪拌して、試し塗り。
……あれ?
今度は少し薄くなりすぎたようです💦
そこで、さび色と黒色を追加します。
原色を使って調整しているので、ほんの数滴で色が変わることもあります。
まさに、さじ加減ならぬ「塗料加減」。
料理なら味見をすればいいのですが、こちらは塗って、乾かして、見比べて……。
なかなか手間がかかります(笑)。
黄色ではなく「オーカー」を使います

だいぶん近づいてきました。
ただ、まだ少し黒色が足りないようです。
そして、黄色も足りない印象。
ここで登場するのが「オーカー」です。
現場の色合わせでは、黄色をそのまま使うよりも、オーカーを使うことがよくあります。
オーカーは、鮮やかな黄色というより、少し濁った黄土色。
例えるなら……
和風の練りカラシを、もう少し土っぽくしたような色でしょうか😎
いや、余計に分かりにくいかもしれません(笑)。
鮮やかな黄色よりも落ち着いた色なので、今回のような、長年の経年劣化で色あせたサイディングにもなじませやすいのです。
もちろん、何でもオーカーを入れればよいというわけではありません。
その場の色を見ながら、必要な色を選んでいきます。
行ったり来たり。それが現場調色です

ところが……
今度はオーカーが効きすぎました💦
黄色味が強くなってしまいました。
色合わせというのは、一度でピタッと決まることばかりではありません。
黒を加えたら暗くなりすぎる。
白を加えたら明るくなりすぎる。
黄色を足したら、今度は黄色が勝ってしまう。
まさに、行ったり来たりです。
そこで、さび色と白色を少しずつ加えて、再び攪拌。
そして試し塗り。
この繰り返しで、少しずつ目標の色に近づけていきます。
一気に大量の塗料を加えると、取り返しがつかなくなることもありますからね。
焦らず、少しずつ。
忍耐力が試されるところです😊
だいぶん近づいてきました!

いい感じになってきました。
ここまで来ると、最初の色からずいぶん変わってきたのが分かります。
もう少し、さび色と黒色を加えて調整します。
写真では分かりにくいのですが、実際に目で見ると、まだオーカーの黄色味が少し勝っている印象です。
こういう微妙な違いは、写真だけでは伝わりにくいんですよね。
画面越しに見ると「もう同じ色やん!」と思っても、現場で見ると「あれ、ちょっと違うなぁ」となることがあります。
色合わせは、なかなか奥が深いのです。
よし!これで決まりです✨

よし、これで決まりました😊
……と、ここで一つ注意点があります。
塗料は、塗った直後と完全に乾燥した後では、色の見え方が変わることがあります。
今回も、乾燥するともう少し濃く見えることを見越して色を合わせています。
つまり、今見えている色だけを頼りに調整しているわけではありません。
「乾いたらどう見えるか」まで考えて、仕上がりの色を予測する必要があります。
このあたりが、現場での色合わせの難しいところ。
色見本帳とにらめっこするだけでは、なかなか分からない世界ですね😎
いよいよ補修部分を塗装します

色が決まったので、補修する範囲にマスキングテープを貼り、下塗りから中塗りへと進めます。
写真を見ると、補修部分のモルタルがまだ少し透けていて、下地の色が見えています。
その周囲は、まだ乾燥していないため白っぽく見えていますね。
ここでも大切なのが、乾燥による色の変化です。
塗料は乾く前と乾いた後で、見え方が結構違います。
そのため、乾燥後の色を予測しながら調色しなければなりません。
塗ってすぐに色が違うからといって、慌てて色を足してしまうと、乾燥後にかえって合わなくなることもあります。
塗って、待って、確認して……。
せっかちな人には、ちょっとつらい仕事かもしれませんね(笑)。
上塗りが終わりました

上塗りが終わった状態です。
う~ん、まだ少し色が揃っていないように見えます💦
でも、ここで慌ててはいけません。
まだ塗料が十分に乾いていないため、乾燥後の状態を確認する必要があります。
現場では、作業の途中で見た色と、乾燥してからの色が違うことも珍しくありません。
ここまで来たら、あとは落ち着いて仕上がりを確認するのみです。
補修塗装、完了です😊

補修塗装が完了しました!
……と言いながら、実はまだ完全には乾いていません(笑)。
最後まで、乾燥とのお付き合いです。
少し離れて全体を見てみると、こんな感じになりました。

目地の模様や色の付き方が周囲とは微妙に違うため、よ~く見ると補修した場所が分かります。
ただ、パッと見た感じでは、なかなかいい仕上がりになったのではないでしょうか😊
もちろん、新品のサイディングに張り替えたわけではありませんので、完全に同じ状態にすることはできません。
それでも、周囲の色や艶、模様になじむように、できる限り調整しました。
こうして見ると、やっぱり現場での色合わせは面白い仕事です。
そして、なかなか奥が深い!
数滴の塗料で悩み、試し塗りを繰り返し、乾燥後の色まで予測する。
普段の外壁塗装とは、また違った難しさがありますね。
最後に、大切なお知らせです💦
さて、今回の補修塗装は無事に完了しました。
工務店さん、お声がけいただきありがとうございました😊
ただし、このブログを読んでくださった皆さまに、一つお伝えしておかなければならないことがあります。
今回の工事は、断れない弱みを握られていたため……ではなく(笑)、日頃のお付き合いもあり、特別に対応させていただいたものです。
イワタ塗装は、普段、戸建て住宅の外壁塗装や屋根塗装など、建物の外回りを中心に仕事をしています。
そのため、申し訳ありませんが、基本的に補修塗装だけのご依頼はお受けしておりません。
せっかくお問い合わせいただいても、対応できない場合がございます。
どうぞ悪しからずご了承くださいませ🙇
これからも、いつもの外壁塗装・屋根塗装を中心に、一つひとつの現場を丁寧に仕上げていきたいと思います。
それでは、また!😎


































