いま塗料業界で話題のラジカルって何ですか?
ラジカル・ラジカル・・・
外壁の塗料を検索すると、この言葉をよく耳にしますね。
なんとなく、塗膜が長持ちしそうなのはわかるけど、案外具体的な説明が無いんです。
と、いうことで少しここで書いてみたいと思います。
一言でいうと、「不安定分子」
この「不安定分子」が塗膜を形成する樹脂を傷める要因になるのです。
通常は「安定分子」
ところが・・・
紫外線や熱、水などの影響で、電子(-)が一つ旅立ってしまった(離れてしまった)。
なので、電子が一つでグルグルしなければならい。
寂しい・・・
寂しがり屋のラジカルは、自分の電子が一つないので、仲良ししているお隣さん(安定分子)の電子をコソっと取ってしまいます。
すると・・・
どうでしょうか連鎖的に反応が進んで、ゾンビのように周りはラジカルだらけになります。
ヤバイでね。
このラジカルが、塗膜を形成する樹脂を傷めるのです。
なので塗料メーカーは、ラジカルが嫌いなのです。
今までは、ラジカルに負けないように、樹脂をドンドン開発向上させてきました。
アクリル~ウレタン~シリコン~フッ素など。
力業です。
でも、「そもそもラジカルを発生させなかったらいいのでは?」という発想から生まれたのがラジカルをコントロールされた塗料。
塗料には色々な顔料が入っているのですが、そのなかで多くを占めているのが白色顔料。
その名も「酸化チタン」
なんか強そうな名前です。
「サタン」を妄想するのは私だけでしょうか。
この「酸化チタン(白色顔料)」が、ラジカルを発生させるのです。
なので、「酸化チタンと、ラジカル」が、仲良く出来ないように、バリヤしてみたり、ヤッツケたりするのがラジカル系の塗料。
同じグレードの樹脂であれば、ラジカル系の方が長持ちしますよ。