梅雨です。
よく雨が降ります。
でもこの時期から9月ぐらいまでの塗装工事は、
施工店からみるとベストシーズンと思っています。
なんとなく雨が続き工事の出来ない日が多く
工期が延びそうな気がしますよね。
また、仕上がりも良くなさそうな雰囲気があります。
しかし、一年間通して統計を取ると、
他の時期と工期はあまり変わりありません。
また、季節リスクが少ないので品質も特別悪くなることはありません。
なぜかというと、
一つは気温が高いので、
雨さえ降らなければ乾き(硬化)が早く、作業も進みます。
また、日が長いので定時まで作業をすることが出来ます。
屋根を塗るにしても、気をつけるのは雨だけです。
夜露・霜を気にしなくてもいいのです。
また、突風などが少なく気分的にも安心です。
最近の天気予報は信頼性が随分と高くなっているので、
雨に対するリスクはそんなに大きくありません。
梅雨時期の雨に対する最も簡単で効果的なリスク回避は、
工事を休めばいいだけです。
ところが、誰が言い出したのか、「外壁の塗替は春と秋がいいです。」と
インターネットなどで書き込みを見受けることがありますが、
春先は、菜種梅雨(なたねづゆ)というぐらいで、結構雨が多いのが特徴です。
そして、この時期は突風が怖いです。
台風シーズンなら予め風対応出来るのですが、
春先は、気がつけば風が吹き荒れていた(春一番含む)と、
いう日が少なくありません。
まだ気温が低く、乾燥(硬化)も思うように進みません。
4月の中旬頃までは、霜の注意も必要です。
あと、「桜」が意外な抵抗をします。
屋根を塗った後、乾く前に風に吹かれて桜の花びら屋根一面に付着!!
ということが、何度となく経験します。
秋はどうかというと、
とにかく実働作業時間が短いです。
定時を5時半に設定しているのですが、
11月頃、5時はもう真っ暗です。
片付けがあるので、4時過ぎぐらいからボチボチ撤収を始めます。
途中で雨が降っても片付けられますが、
暗くなると何も出来ません。
また、気温も低くなり、乾燥(硬化)が遅くなります。
一番やっかいなのは、
夜露のおりる日が一般に工期の半分程度あります。
屋根を塗装する場合、夜露が乾くまで手をつけることが出来ません。
当社では「サイレントリスク」と言っています。
雨が降っているわけでもないので、
お客様のご理解を頂きにくく、
天気予報でも殆ど発表されないのです。
あと天候の変わりやすさも、問題です。
一年間で秋が一番途中で帰る日が多いのです。
朝晴れていたのに、午後から予定外に雨が降ってきた、というパターンです。
このような理由から、
リスクコントロールしやすい梅雨時期から9月ぐらいまでは、
施工店側から考えると塗装工事のベストシーズンかもしれません。